囚われた娘 あらすじ フートたちの紅と共にした冒険から数年、フートはついに同じイリフートの一族の女の子を見つける。 声をかけようとそばまで行くと彼女は見世物の一座に囚われている事を知る 助け出そうとするフートだが…?(パラレルです) 一言説明 神水…神の水、つまり水の神の端くれや精霊のみが作れる水。床下や床上に水が来る事ではない 水球…水の玉、一番近い表現はシャボン玉の中に水が詰まった感じ フート…炎の一族で性別は男 クトル…風の一族で性別は男 リヴァ…水の一族で性別は男 ディア…闇の一族で性別は男 クルク…癒の一族で性別は男 聖獣ハンター…聖獣、つまり神様の端くれや精霊を捕まえて金にする人の事、性格はキリからピンまでいる 囚われた娘 「あいたたた…しくじった…」 そういいながら少女は体の自由を奪っている鎖を憎憎しげに睨む。 今までも何度かここから逃げ出そうとした事はある。 しかし何度も失敗して…確か今回で13回目だ 「くっそ…ご丁寧にイリフート専用の鎖にかえてやがる」 そういいながら少女の見つめる先の鎖は、打ち立ての鉄のような色をしている。 度重なる脱走未遂にきっと一座の者が嫌気を指して、逃げられないように変えたんだろう ガチャ、と扉のあく 「当たり前だ、もう絶滅していたと思われていたイリフートの一族だ、みすみす逃がすわけにはいかない」 「ケーッ!おあいにく様、俺はイリフートの一族なんかじゃねぇよー」 イーーと歯を出して嫌悪感をむき出しにする 「…嘘をつくな、その肌の色、何より燃えるような髪の色が目印だ、…たしか色鮮やかなことから剥製から奴隷玩具までのさまざまな用途で乱獲され、 絶滅した種族だったな、そんな種族を捕まえることが出来るとは…俺の運もたいした物だ」 くくっと笑う男は、いかにも怪しげだ 「ふん!用がねぇならさっさと帰りやがれ!」 「まぁそう喚くな、お前に次の芸を」 そこまで言うと男の体が大きく崩れた 「おいっ!お前!!大丈夫か??」 倒れた男の後ろから少女と同じ色をした少年が顔を出す 「…だれだてめぇ」 訝しげに少年の方を見上げる少女…そりゃあ大の大人を蹴り飛ばして倒してしまうような奴だ、不信感を持たない奴の方が不自然である 「俺はフート」 「俺は…イフ」 「そうか、じゃあイフ!とりあえず話はここから出てからだ…因みにここがどこかって質問ならナシな、見世物一座の檻って事しか知らねぇから」 「…ここから出る?見た所お前はこの鎖を解くような能力持ってるようには見えないけど?」 「大丈夫それなら俺の仲間が来るから」 ドゴォン!!! はは…と苦笑しながらフートが言いなおす 「…『俺の仲間が来てるから』に訂正だな、こりゃ」 「お前を信じても大丈夫な保障は?」 「無い!」 「…おい」 「でも俺はおまえをだます気なんてねぇ」 「・・・・・・・・まぁいいや、こっからでられるんなら」 「オッケー!」 そういい終わると同時にふわりと風が舞い上がり、瞬時の内に緑色で逆毛の少年が現れた 「じゃあ外までご一緒しましょうかお姫様?」 「俺は姫なんかになった憶えはねぇが」 「クトル!…って、あれ?クルクは?」 「俺が作った道を通って来てるはずだからもうすぐ着くと思うぜ」 「…道?」 「そ、出入り口わかんなかったから壁に穴をね、そのあとで色々さがしてたら大騒ぎになってよ、相手にすんのめんどくさかったから落雷でドコーンとね」 「さっきの音はそれか…」 ぽょおん 「やっほーフート、元気にしてたぁ?久しぶりだねぇ」 「クルク!」 「ん〜?あぁ、この子だね?治療してほしいのは」 「うん、この鎖を取って欲しいんだ」 「燃えてるねえぇ…熱そう」 「クルクぅ〜」 「まずは神水をかけて冷やしてからじゃないとこの鎖ははずれないよぉ?」 「神水か、神水ならリヴァだな…よし!今俺が呼びに行って…」 「お前がいなくなったらお姫様が不安だろーがよ、心配しなくてもアイツなら直ぐに来るぜ」 「…へ?」 「だってよ〜久しぶりに皆に会おうかと思って用もねぇのに呼び出しちゃったから」 「フート!!大事は無いか!!!???」 「ほーら来た」 「え?大事?」 「む?クトルから貰った手紙によると『石に躓いたにひょうしに小指をぶつけて思わず飛びのいたら池に落ちて危うくこの世から消え去る所だったのを何とか 回避して陸に上がったが、熊37匹に何故か襲われ、逃げてる拍子に129個もの蜂の巣を落としその匂いにつられてきた森の動物達がタックルしてきた所を ハンターどもに捕まり、危ういところを命からがら逃げてきた』ときいたのだが?」 「…ク ト ル く ん?」 「いやー仲間は多い方が言いかと思ってさぁ〜」 「何!?と言う事はこの手紙は…」 「多分嘘だよねぇ〜いままでのながれからいけばぁ〜」 「フートが大怪我だと聞いたのでディアにも連絡したのだが…」 「フート?怪我は大丈夫なのか?」 「あのさー…それはぜぇ〜〜んぶクトルの作り話」 「何!?」 「ねえ〜このこはいいの?」 「あ…そうだ、忘れてた!リヴァ!この子の鎖に神水かけてやってくれない?」 「神水?…見たところフートと同じ種族のようだが…?」 「あのねぇ、この子のくさりをはずすには、まずは神水をかけて動きを止めるの。」 「なるほど、そういうわけか、承知」 そういうとリヴァは素早く手のひらに握りこぶしくらいの水球を作るとそれを蛇のようにしならせて鎖に巻きつける ジュウとおとがして、鎖は打ちたての鉄のような色から段々色が変わり、ただの鉄のような色になる 「うん、これならいいねぇ。さぁ、彼女を束縛している鎖にこめられし聖獣よ、願わくば我と取引したまえ、我は癒の一族。汝の苦しみの癒しと交換に 彼女の束縛を解き放ちたまえ…」 しばらくの沈黙が終わると、静かに鎖は消えていった 「…?」 「あのねぇ、元々聖獣って言うのは、基本的に争いは好まないんだよ。それを無理やりとじこめてるわけだから〜勿論聖獣にとってそれは苦しみなんだ、 だからその苦しみを解いてあげるのが僕の役・目v」 「そう…なのか?」 「キミは女の子なのに口がわるいね〜・・・そだ!口の悪さも癒してあげようか〜?」 「おおきなおせわだっ!!」 「まーまー、おちついて」 「もうここには用は無いのだろう?帰るのならば静かに越した事は無い、私もここまで来たのだ、なんなら『闇の抜け穴』を作ってやろうか?」 「ラッキー!頼む!」 「判った」 そういうと、ディアは目の前の闇に向かって手をかざし、なにか呪文を唱える 「できたぞ」 「よし!行こう」 「…ああ」 「なんだよお姫様、乗り気じゃねぇな?」 「うるさいっ!…少し不安になっただけだ」 「ふぁん〜?」 「ふ・あ・ん、不安だクルクル」 「わかってるよ?」 「・・・(怒)」 「…俺は外に出たことないし…なんにもしらないから」 「だいじょーぶ!慣れるまでは一緒にいるから」 「では、それまでは腐れ縁だな」 「えぇ?なんで??」 「バーカ、お前一人で人一人養えねぇだろがっ!しばらくは一緒にいてやんねぇと心配だからな」 「ほらほらぁ〜早くこんな所でようよぉ〜」 「早くしないと閉めるぞ」 「ま…なにはともあれ…帰るか!」 「応!!」 こうして新たな物語が始まる あとがき なんだろーねぇ1番との差は… 頑張りすぎて詰め込みすぎましたね… もどる